隣国の蛮行 危うい日本

人類の危機に対応するために

清水ともみ孫向文対談

 ここからはWill 2020年9月号別冊の清水ともみさん、孫向文さんの対談『ウイグル弾圧・ナチス化する中国』より、ウイグルの惨状を抜粋して紹介します。

 

▶エジプトで結婚したトゥルスンさんはウイグルに帰省したとき拘束され、拷問を受け、引き離されていた子どもの亡骸を渡されます。ほかの子どももクビに手術の跡があり、ご自身も投薬や注射によって妊娠できない体にされてしまいました。かろうじてアメリカに保護されたものの、夫と親族は拘束されたまま・・・

 

▶当局が孤児院から顔立ちのいい子供たちをバスに乗せ強制収容所近くの火葬場へ連れていき、牛乳のような白い液体を飲ませた。子供たちは液体を飲むと、すぐに死んでしまったそうです。そしてすぐ遺体を火葬した。子どもたちの親世代は収容所に入れられているので、孤児の数が増え続けて手に追えないからだそうです。ほかの子供たちは、漢民族が住む省に連れて行かれ、性産業に従事させられている・・・

 

若い女性の収容者を強姦し、妊娠させる、何人かは子供を産むことを許されるそうですが、子供はすぐに連れ去られます。そして母親には無理やり母乳を出させ、それを商品として漢民族の省で売っている・・・

 

▶収容所に入ってまず感じたのは、強烈な悪臭。狭い監獄に十数人が押し入れられ、排泄もその中で行うからです。食事は具のない饅頭と白菜のみ。共産党習近平を讃える歌を歌うことが毎日の日課で、警棒で後頭部を殴られることもあった・・・

 

▶女性たちは女性警官から「服を脱げ!」と命令され、全裸で様々な格好になり“身体検査”をさせられた。その様子を多くの男性警官が“鑑賞”する。これは不定期に行われる「精神的な侮辱」という名の拷問・・・

 

▶「ロボトミー」という、前頭葉白質の切除手術を受け、感情表現をできなくなった人、インフルエンザ―の予防接種という名目で筋力が落ちる注射を刺され、立つことさえままならなくなった人、新薬開発のための人体実験も日常茶飯事・・・

 

 以上のような事例は枚挙にいとまがありません。中国のナチス以上の残忍冷酷な実態を知れば、取るべき外交スタンスは必然的に決まるはずです。特に日本国民は目を覚まさなくてはなりません。わが国には、中国と他国の仲をとりもとうというような考え方の為政者が多すぎます。それはヤクザと一般市民の中をとりもとうとするのと同じことです。中国はヤクザであり世界の敵なのです。民主的な国々が中国と仲よくするなどということはあり得ないことなのです。

 

 日本人が考えるような、米中の二股外交は世界が許しません。日本国民はどの国が味方でどの国が敵か、白黒はっきりしなければならない時期が来たのではないでしょうか。グレーでうまく渡り合おうとするような、八方美人では国際社会では通用しません。金儲けできるなら悲惨な民族の現状に目をつぶり、ヤクザと仲良くしていこうなどという卑怯な態度は、結果的に世界から見放され、自滅の道を歩むことになります。

 

※次回は【人権弾圧を看過する日本企業】を、Will 2020年9月号別冊の清水ともみさん、孫向文さん対談から抜粋して紹介します。