隣国の蛮行 危うい日本

人類の危機に対応するために

人権弾圧に加担する日本企業

新疆綿の取引】

 will 9月号別冊「ウイグル弾圧 ナチス化する中国」より抜粋して紹介します(敬称略)

 

 ▶新疆綿はウイグルの強制労働によってつくられた綿で、手作業で作られるから品質はいい。でも幼稚園児くらいの子どもたちが、ワケもわからず仕事をさせられています。アメリカでは人権弾圧を理由に新疆綿を輸入禁止にしています。ユニクロ無印良品の商品に新疆綿が含まれています。無印良品にいたっては「新疆綿は高級」とホームページで宣伝しているほどです・・・

清水▶強制労働によってつくられていることはあまり知られていない・・・

 ▶知らずに使っていたとしても、中国の人権弾圧に加担していることになります・・・

清水『中国は中国共産党に支配されてしまった国であり、大国になったものの、本質は人権を蹂躙(じゅうりん)する倫理観なき独裁国家という“常識”を共有しなければなりません・・・

 

 上述したような企業は子どもの強制労働を知りながら、金儲けのために平気で見過ごしているのです。もし知らずに使っていたとしても、子どもの強制労働に加担していることになります。金儲けのためなら人権無視の企業は、日本国民がそして消費者が反対の声を上げなければなりません。

 日本人はこうした人権問題にあまりにも疎いのです。自分が物質的に豊かであれば、他国・他民族のことはどうでもかまわない、そう思っている人が多いのではないでしょうか。ここに日本人の「自分さえよければそれでいい」という利己性を見てしまいます。

 

キリスト教文化圏の個人主義と日本人の個人主義の違い

 キリスト教文化圏と日本人の個人主義は根本的に違います。キリスト教圏の場合、信仰対象が唯一絶対の“神”です。個人個人が神との結びつき、神に対する“畏怖の念”を持っています。この畏怖の思いが抑止力となり、自己を律することができ、自立することができるのです。さらにイエスによる、全人類を同胞として等しく愛する慈悲の教えが、利他愛を育んできました。

 日本が戦後、憲法のもとに欧米から取り入れた個人主義には抑止力がありません。なんの抑止もない個人主義は利己主義になり、やがてタガが外れたように拝金主義へと進んでしまうのです。80年代のバブル経済は、欲望に歯止めの利かない日本人の未熟さを、世界中にさらけ出した出来事でした。

 日本では、今なお金儲けのためならば国が滅びても構わないような、利己的企業が蔓延しています。拝金主義者がトップの企業は、金儲けのためなら人権弾圧も平気で見過ごすのです。消費者も安くていいものが手に入ればよく、その商品を購入することの意味まで考える人が少ないのが現状です。いま日本国民が目を覚まさなかったならば、30年前のバブル崩壊よりもっと悲惨な結果になるでしょう。